投稿元:
レビューを見る
今回は峰吉回。
というか、峰吉に怖い思いをさせたい人たちの回か?w
いろんな怪談を聞いて、その現場で他の者たちが怖がっていても平然として古道具の仕入れをどうするかを考えている峰吉。
やっぱりとんでもない大物w
夢つながりの怪談ばかりで、みんな最後はああなっちゃうよねw
中でも猫が救い出されたあの話が好き。で、猫好きの大人、やっぱりあの人w
今回の1番の仕掛人(と言っていいのかな。)参太が最後にご隠居と話すシーンにしっとりした気分になる。
次は、どんなことになるのか、楽しみ。
投稿元:
レビューを見る
おなじみ古道具屋皆塵堂シリーズ。前作のあとがきにもあったように今回は峰吉回です。いわくつきの古道具にかこまれていても一向に怖がることのない峰吉をどうにか怖がらせようと向かいの油屋の小僧参太が幽霊譚を仕入れてみるが・・・
前作もたいがいホラー色がなくなってきてはいましたが今作は輪をかけて・・・まああとがきにもあったように峰吉回だしなあ。相手が悪い。ホラーにしようがない。別に怖いものを求めてこのシリーズを読んでる人ももはやそうはいないと思うのでまあいいんですけども。あと短期集中の新聞連載的なものを含んでいるせいかいつもとなんかテイストが違う。最初の一話が分割されて・・・という話ですが、どちらかというと細かい話がたくさんという印象。そして伊平次さんがなかなかでてこない・・これは最後においしいところだけ持っていく感じの・・・と思ったら、シリーズ初の、え?これだけ?鮪助よりももはや見せ場も出番がなくないですか?
投稿元:
レビューを見る
集まる古道具も、店の者も、そこに集うものもみんな癖が強い〈古道具屋皆塵堂〉。
あとがきによると、シリーズ第14作とのこと。
シリーズ初期に比べるとホラー色は薄れてきたが、相変わらず面白い。
今回は小僧・峰吉を怖がらせたい作戦の巻。
霊が集まる皆塵堂で長いこと寝起きしながらも、全く幽霊を見たことがないし、その手の話を全く怖がらない峰吉を何とか震え上がらせたいと、向かいの油屋の小僧・参太は様々な幽霊話を集めては、現場に峰吉を連れて行くが、思った通り上手くは行かず…という予想通りの話。
何れの話も夢が出てきて、夢の中で暗示があったり怖い場面があったりして、それが実際の現場や人とリンクしていく。
前半は参太主導で峰吉怖がらせる作戦を遂行するのだが、後半は巳之助、茂蔵、円九郎とリレーされていく。なのに何故か皆、聞き込んで来る話は夢絡みのため、だんだん峰吉は勿論、途中参加の清左衛門もウンザリしてきて最後の円九郎に至っては舌打ちされる始末というお約束展開。
本作を読んでみて、峰吉は皮肉屋だし一人で店を切り盛りするほど出来る商売人だし、少しも可愛げがないのだけれど、話を聞いていないようで聞いているし、人のことを見ていないようで見ているし、困っている人を助けているし、悪い子ではないなという印象。
清左衛門が言う、〈皆塵堂〉に集まる『変わった連中』も皆『悪い人間ではない』。怠け癖があったり、ずるいところがあったり、すぐに手が出たり、強烈な弱味があったり、延々と好きなことについて語ったり。
だがそういう人たちをみんな受け入れる懐の深さが〈皆塵堂〉らしさだと思うし、それぞれのあしらい方も面白くて楽しい。
今回は最初の登場人物欄に巳之助が、老人の幽霊に鍛えられて蕎麦打ちの腕を上げると紹介されて笑ってしまった。太一郎が紹介されていなかったので、出番なしかと思ったら結構活躍してくれていた。むしろ伊平次の方がワンシーンくらいしか登場してなくて、びっくり。
これも参太目線の物語だからか?
太一郎が苦手な猫に追いかけられるシーンも無くて少し寂しい。
※シリーズ作品が増えてきたので、ここに挙げるのは割愛します。