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投稿者:ツクヨミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
春日先生んちで、穂村弘さんが対談しているのを、近くで見ている猫の「ねごと」ちゃん。話している内容は「死について」なんだけど、ニコ・ニコルソンさんの漫画が和ませてくれる。
重そうなテーマだけれど、気持ちよく読めた。「そうだよねぇ」と頷く部分多々あり。
各章が短くて合間にちょっとずつ読んでいたらあっという間に読み終わっていた。
春日先生はレビューを気にしているらしいので…面白かったっすよ、先生!これからもたくさん書いてください。読みますから!「ねごと」ちゃんと仲良くお暮しください。
ブロック塀の表紙、縦書きのタイトルなのに何で「ネコ」だけ横書きなんだろう?と不思議に思っていたら、後書きで種明かしが…なるほどねって思いました。
生きることに必死になれば死を恐れる暇はない
2021/08/27 09:06
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投稿者:魚大好き - この投稿者のレビュー一覧を見る
「死」をテーマにした対談。
産婦人科医から精神科医になった春日氏の臨床経験話が印象的だった。人の死に対しても慣れることができるのは、職業柄だけではなくその人の資質もあると思う。
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猫の話かと思ったら、がっつり死生観の話だった、人間の。たまに挿し込まれるイラストがいい。ふわふわした対談だけど内容よかった。話してる2人そしてイラストレータもこの本で初めて知った。穂村弘という歌人は札幌出身しかも北大なのに。。。穂村弘が謙虚を通り越してびっくりするくらいネガティブなのは何故なんだ。たまに登場する猫の名前がねごと。ネーミングセンスよ
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精神科医で作家でもある春日武彦さんと、歌人でエッセイストでもある穂村弘さんの対談集。
おふたりは数十年来の友人であり、対談場所は毎回、春日先生のご自宅ということで、終始リラックスした雰囲気が流れている。
通低するテーマは「死」。
春日先生は七十代、穂村さんはアラカンと、嫌が応にも死について考えざるおえない年代だと思う。
日常会話の延長のようにざっくばらんに語る姿を、同席した漫画家のニコ・ニコルソンさんが、漫画で切り取る。
そこに描かれている春日先生の愛猫、ねごとちゃんが可愛すぎて悶える。
構われている穂村さん、うらやましい!
穂村さんの理想の死に方、「猫死」は、猫好きにとって理想の死に方ですよね。
もはや、これも腹上死とおんなじようなもの。かもしれない。
共に文化にお詳しいお二人、春日先生の口からは、マニアックな小説のタイトル、穂村さんの口からは、さまざまな短歌が出てくる。
勉強にもなって楽しい。
カバーをめくるとお楽しみがあるので、お見逃しなく。
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なんだか説得力のあるタイトルは表紙の通り元ネタあり。本文中にもあるけど、春日先生と話してたら自然にカウンセリングになっちゃいそう。でも患者さんに言うことは別物らしい。お医者さんていろんな意味で特殊な職業だと思う。
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内容は表題のようにシリアスではなく、二人がダラダラと喋るだけ。
著名人の、死にまつわる名言や著作の紹介は参考になった。
表題の意味は最期で判る。
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こんな本が出ていたのを全然知らなかったけど、ふと見つけて読んでみた。精神科医の春日武彦氏と歌人穂村弘、おふたり友達同士で「死」について語る、という。
わたし自身は本当に我ながら異常ではと思うほど「死」というものに対する恐怖が激しく、「死生観」みたいな話も苦手なので、この本を読んだらちょっとはなんとかならないかという思いもあったんだけど、仲のいい友人同士が笑いながらのんびり雑談する感じで、怖くもなく楽しく読めたのはよかったけど、わたしの死への恐怖は別に減りもしないし変らなかった……。でも、こんなふうにいろいろ語り合える友人がいるっていいなあと思った。テーマは死でも、温かいいい雰囲気だったんだよね……。
あと、作家や詩人や歌人の話がたくさん出てきて、おふたりとも本当に知識が豊富ですごいなあとか感心した。
(こんなにたくさん「死」って言葉を書くだけでも怖い…)
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なんかコロナを抜けた今だと彼らの対談は結構違ったものになってそうな気もする。全く変わらないのかもしれない。どっといだろう。挿絵が結構好き。医者も詩人も大変だなあ。
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初読みの対談集
ゆるい感じで進んでいき、時々クスッと笑えます
死に方について、苦しいのは嫌だっていう気持ちはすごく理解できるけど、猫が可愛すぎて死ぬ、って云うのには笑いました
死因、猫死
この絵が抜群です
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個人的な考えである「死」について、正解はないのだけれど、春日、穂村両氏の考え、対談中に紹介される人物の言葉や書籍から、自分にとって「死」をどう捉えているか、を改めて考えた。
0(生)→100(死)といきなり飛んでしまうイメージや、一発逆転の賭けよりも、家でどら焼き食べている生活がいいという考えに共感した。
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この二人でこのタイトル!そりゃ読むでしょと思い手に取った。まとまりすぎていない友人同士のだらだら飲みのような感じが死というテーマにむしろ合っている。
ただ猫死するほどネコ好きの読者が手にするには漫画のネコの”ねごとちゃん”が擬人化されててあんまりかわいくないのがいまいちで、思い切りネコらしく描いてほしかったと思う。人物と背景はうまいなあと思ったので、この作者はおぶうの兄弟さんと真逆で本当は動物より人間が好きな人なのかもしれない。
カバーにもネコいないし勿体ないな・・・と思っていたら、最後のほうでタイトルの由来が会話されており、あ、そういう意図だったのかとわかる。しかしそうならば、単に図形と白抜きフォントにブロック塀と雑草を抜き合わせするんじゃなくて、もっとうんとリアルに作り込んでほしかったなぁ・・・
P20 穂 (俺たちはどう死ぬのかについては)「「君たちはどう生きるか」みたいに「こうあるべき」とか社会的にもとりあえず多くの人が、「まあそうだよな」と納得できるような、共通できる答えがないってことね。」
春「で、結局「人それぞれ」っいうのが面白いところでもあり、共感して安心できないからつらいところでもある」
P38 春(亡くなった店の親父さんの小さな顔写真を見て)「なんか物理的にちっちゃくなっちゃったのを目の当たりにした感じですごくショックだった。死体とか血とか、そういう”いかにも”じゃない形で「死」が強烈に迫ってくることもあるんだよね」
P54 らしい死に方とはなにか 死因「猫死」(猫がかわいすぎたため死亡)
P117 穂「人から頼られることが全くない」春「ああ、年をとってもベースとなるキャラの部分は変わらないわけね。万年「この人に頼っても仕方がない」キャラ
P146 穂「竹富島に初めて行った時、大きな蝶がいっぱいいて、それが胸にバンバンぶつかってきてさ、なんだかこの世の光景とは思えなかったんだよね。以来、自分の中の天国は「大きな蝶が胸にぶつかってくる場所」として定着してしまった。
P223 春「永遠に時間が続くなら、競い合うことなんて面倒でしかないと思う。妬みとかがなくなるのはいいよね」穂「死ななければ、無限に機会があるから妬みはなくなるということでしょ?でも本当ににそうなのかな?」
【中略】穂「ずっと同じメンバーで生きていくのだとしたら、それはもうみんな死んでいる状態と変わらないんじゃないかな。
P237 穂「いつまでも幼児性をなくさずにいたほうが幸福なんじゃないか、とかさ」【中略】春「ただ悲しいかな、それは「無垢である」ということとは全然関係がないんだよね」穂「むしろ権力やパワーを持たせたら最悪、という存在じゃない?」
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死に関する小説や著名人の死の間際の発言、詠んだ歌などを挙げながら、自分なりの「幸福」を想定できれば、「幸福な死」への第一歩になり得るのではないか、という展開が広がる本
印象的なフレーズ
「気がついたら、今週は 1回も信号で引っかかっていない」みたいな短歌を見たことがあってさ 。(中略)「この都合がいいことはありえない 実はもう死んでるんじゃ?」的な想像が働いてしまう。天国には青信号しかないみたいなイメージというか。
この本を読んで、死について詳しくなったということはないが、親の死に目に遭いたくないと思ってましたが、遭うのもありなのかもしれないと考えるきっかけになりました、
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文学に通じた精神科医 春日武彦と、ひとの死に縁のない歌人 穂村弘による対談
死について話し、その時々のテーマに纏わる小説や短歌を紹介し合うスタイルがとても良かった
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そろそろ自分の親とお別れする時期も近づいているのでは…そんな時に私は耐えられるのだろうか、と思い、死について考える本を手に取ってみたけど、悲壮感のなくユルい対談本。
結局、『死ってこうだったらいいのにね』というところで落ち着いてしまうけれど、まあそうだよね…
春日先生、穂村さんとても読書家でいらっしゃるので死にまつわる書籍の話が出てくるのが面白い。
『君たちはどう生きるか』を「俺たちはどう死ぬのか」というテーマで行こうとするけど、つまりこのテーマは同義であったのね。。
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ゆるく死を語る本。
ある程度大人が読むとしっくりくると思われるが、読書のための教養的な面もあるので幅広い人にオススメしたい。
ミーム感のあるタイトル、カバーを外した表紙の良さ(河鍋暁斎)なども良いアクセントで、所有する楽しさもある。