悪魔の話
著者 池内紀
悪魔。神の教えと対をなし世界の半分を支配するとされた闇の帝王たち。その誕生から性格、分類、風貌、材質、総数、そして悪魔と契約する方法まで。ヨーロッパが育んだ「悪魔」の観念...
悪魔の話
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商品説明
悪魔。神の教えと対をなし世界の半分を支配するとされた闇の帝王たち。その誕生から性格、分類、風貌、材質、総数、そして悪魔と契約する方法まで。ヨーロッパが育んだ「悪魔」の観念は、どこから生まれどこへ行くのか。その歴史を追い、人類史上最大の悲劇が生起する過程にまで迫る。人の世のいたるところにいる悪魔たちを凝視した決定版〈悪魔学入門〉。
目次
- 1 サタン紳士録
- 2 悪魔学入門
- 3 闇の力
- 4 黒と白
- 5 飛行幻想──魔女狩り1
- 6 小さな町──魔女狩り2
- 7 ファウスト博士
- 8 不思議博物館
- 9 流刑の神々
- 10 気の好い悪魔たち
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「悪魔」と聞いて浮かぶイメージ
2013/03/26 05:06
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ゆうか - この投稿者のレビュー一覧を見る
悪魔と聞くと、どのようなイメージが浮かぶだろうか。黒い?コウモリみたいな羽?RPGやマンガのキャラクター?
本書は昭和15年の事件に言及することから始まる。日本で悪魔?そしてヨーロッパ中世の画家たちがどのように描いたか、さらにその典拠となる旧約聖書へと記述は進む。
悪魔は神との関係、この世になぜ悪があるのかといった根本的な問題とともに語られる。神はなぜ悪魔を創造したのか。悪魔は神を出し抜くことができるのか。悪魔の材質は何か。
黒と白の、色のイメージを具体例を挙げて説明したり、悪魔と契約したとして狩られた「魔女」(メジャーではないが「魔男」もいた)について、ゲーテの「ファウスト」、ハイネの「流刑の神々」など文学作品にふれたりと、博覧強記の作者は手品のように、さまざまな話題を提示して飽きさせない。
1991年に刊行された講談社現代新書が学術文庫に入るにあたり、ニーチェの妹、エリーザベトについての補遺が加えられている。
悪魔、悪魔的存在について考える入口としてふさわしい、「悪魔学入門」である。
悪魔の話
2022/04/14 13:23
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:雄ヤギ - この投稿者のレビュー一覧を見る
キリスト教における「悪魔」という存在について、聖書や聖職者の記した書物などの資料を基に解説する。前半は入門的になっていて、後半は文学作品にどのように表れているかを論じている。
当然悪魔の存在は五感では捉えることができず、想像で論じるしかないため、昔の宗教者たちがどのように推測したのか、とても面白かった。
ヨーロッパが生んだ「悪魔」という概念発生の歴史を丁寧に追った「悪魔学」の入門書です!
2020/03/26 08:55
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、ヨーロッパが生んだ「悪魔」という概念誕生の歴史を追い、その性格や分類、風貌などについて丁寧に詳細に解説した稀有な一冊です。まさに悪魔学の入門書と言っても過言ではありません。同書では、「サタン紳士録」、「悪魔学入門」、「闇の力」、「黒と白」、「飛行幻想」、「小さな町」、「ファウスト博士」、「不思議博物館」、「流刑の神々」、「気の好い悪魔たち」、「魔除け」、「いたるところに悪魔がいる」、「ニーチェの妹」といったテーマで話が進み、読者の興味をそそります。ぜひ、悪魔に興味をもたれている方にはお勧めです。